ロータリーダンパーの選定方法

水平閉止

水平閉止

斜め閉止

斜め閉止

鉛直閉止

鉛直閉止

自重降下

自重降下

蓋を持ち上げる力と蓋の長さでトルクを計算する方法

 

T [N·m] = F x ℓ
T  : トルク [N·m]
ℓ   : 支点から先端までの距離 [m] 
F  : 蓋先端での引き上げ力 [N]

例) F: 2.0 N と ℓ: 0.5 mの必要トルクを計算
T = 2.0 x 0.5 = 1.0 N·m

蓋の重さと重心の位置から必要なトルクを計算する方法

蓋の重さと重心の位置からトルクを計算する方法

 

T [N·m] = m x g x ℓ
T : トルク [N·m]
m : 重量 [kg]
g : 重力加速度 [9.8m/s2]
ℓ : 支点から重心までの距離 [m]

例) m: 0.408 kg と ℓ: 0.25 mの必要トルクを計算
T = 0.408 x 9.8 x 0.25 = 1.0 N·m

シャッター(降下物)の重量 からトルクを計算する方法

T [mN·m] = m x g x r
T : トルク [mN·m]
m : シャッター(降下物)の重量 [kg]
g : 重力加速度 [9.8m/s2]
r : ロータリーダンパーのギヤ半径 [mm]

例) TD88シリーズを使って0.7kgのシャッターをゆっくり降下させたい場合に必要なダンピングトルクを計算
m = 0.7[kg], g = 9.8[m/s²], r = PCD÷2 = 8.8÷2 = 4.4[mm]
T = m・g・r = 0.7[kg] × 9.8[m/s²] × 4.4[mm] = 30 mN・m

蓋が重くてダンパーのトルクが足りない場合にギア列でトルクを合わせる方法

 

スペースが小さい&トルクが足りない場合

T2 = Z1/Z2 × T1 [mN·m]
T1 : 蓋側の必要トルク [mN·m]=m × g × ℓ
m : 重量 [kg]
g : 重力加速度 [9.8m/s2]
ℓ: 支点から重心までの距離 [mm]
Z1 :蓋側の歯数(円周に沿った歯数)
Z2: ロータリーダンパーの歯数

T1:蓋側の必要トルク [mN·m]=m x g x ℓ =57.61[mN・m]を前提として解説します。
TD88シリーズを使用する場合、必要トルク 57.61mN・m に対して最大トルクが40 mN・mなので、トルクが不足している事がわかります。
このような場合、ギヤ列を用いて不足しているトルクを補うことができます。

例)TD88シリーズの標準ギヤをベースに、蓋のトルクがダンパトルクの2倍でも使えるように設計する。
TD88シリーズの標準ギヤ仕様:モジュールm=0.8、歯数Z2=11枚
出力トルクを2倍にするには、蓋側の歯数を2倍にする必要があるので、歯数Z1=22枚
蓋のトルクT1に対し、TD88に求められるトルクT2は、以下計算で算出される。

T1 = 57.61[mN・m], Z1 = 22 [枚], Z2 = 11 [枚]
T2 = Z1/Z2 × T1 = 22[枚] ÷ 11[枚] × T1[mN・m] = 28.8 mN・m

ロータリーダンパーのトルク自動計算はこちらからご覧いただけます

大きさからロータリーダンパーを選定する

外径寸法から選択する方法

形状からロータリーダンパーを選定する-1

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