回転ダンパーと直動ダンパーの違い

Rotational damper and directional damper

回転ダンパーと直動ダンパーは、油圧を利用している点と、狭い流路にオイルを流すことによって緩衝力を得る点では両者共通していますが、回転ダンパーは軸(シャフト)が回転することで緩衝力を得るのに対し、直動ダンパーは直線的動作によって緩衝力を得る点が違います。

回転ダンパーとは、内部の機構を回転させることによって発生するオイルの粘性抵抗や油圧でトルクを発生させ、トイレの蓋等をゆっくりと閉じる部品のことを指します。回転ダンパーには構造の異なる2種類のダンパーがあります。一定の空間を維持した状態で粘性体をかき混ぜることで剪断抵抗を得る無限角ダンパーと、粘性体を意図的に狭い領域へ流し込むことで高い油圧を得る有限角ダンパーがあります。一方で、直動ダンパーは直線方向の圧縮力を利用してスライドドア等をゆっくりと閉じる機構部品のことを指します。回転ダンパーは円周方向に回転し、直動ダンパーは直線方向にのみ動かすことが出来る為、ダンパーの動作イメージや取付スペースに適した製品を選定する必要があります。また、取付方法の工夫次第で、回転ダンパーを回転動作から直動動作へと動きを変えることができます。

今回は、回転ダンパーと直動ダンパーの構造の違いや、それぞれが適する使用例についてご説明いたします。

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回転ダンパーと直動ダンパー

回転ダンパーには、粘性抵抗を利用した無限角ダンパーと圧縮力を利用した有限角ダンパーがあります。無限角ダンパーはオイルをかき混ぜてトルクを発揮させるのに対し、有限角ダンパーはオイルを狭い流路に流してトルクを発揮させる構造です。両者とも、回転ダンパーは直動ダンパーよりも部品数が少ない傾向にあります。

一方、油圧を利用した直動ダンパーは、ばね等の回転ダンパーにはない部品が更に必要な為、部品数は回転ダンパーよりも多い傾向にあります。ばねは押されたシャフトを元の位置に戻したり、それ自体でも抵抗を取る役割も果たしています。直動ダンパーの方が比較的大きな力を緩衝させることができますが、それと引き換えに、オイルを押すためのストロークが必要な為、全長が長くなりやすいです。

回転ダンパーと直動ダンパーが適する使用例

トイレ スライドドア

回転ダンパーはトイレ、ピアノ、ゴミ箱の蓋といった、蝶番を使うような、回転中心を以って開閉し、閉まり際で高いダンピング力を得たい製品全般に適しています。回転軸に取り付けるだけなので、簡単な機構でスローダウンさせることができます。また、製品の回転中心に内蔵して外観上見えないように組み込む為、取付部をすっきりさせ、外観のデザインを損ねることがありません。軸方向の寸法に制約があって直動ダンパーが使えない場合にも、回転ダンパーは適しています。
もし回転させるために直動ダンパーを取り付ける場合は、全長が長くなる傾向にある為、回転軸に設置するのが難しく、回転軸とは別の場所にステーのように取り付ける必要があります。その為、設置場所の位置や取付用部品の追加の検討等工夫する必要があります。また、取付方法によっては外観に影響が出てしまい、デザイン性に問題が生じる可能性もあります。しかしながら、回転軸部に制約があり、回転ダンパーを設置するスペースがない場合は、直動ダンパーの方が適していることもあります。

直動ダンパーは、スライドドア、デスクの引き出し、自動車やバイクのサスペンション等のように、直線的な動作をする製品に実装する場合に適しています。蓋の回転中心に連結せず、主に3点リンク内に組み込むため、製品外観上に露出しますが、デザイン的にも安全性にも問題がない製品には直動ダンパーを使用します。回転ダンパーよりも緩衝させるパワーを強く発揮することが出来る為、スライドドア等の大きな力が発生する場所に使用されています。また、回転ダンパーでは外径が大きくなってしまって、実装した製品の意匠(見栄え)が悪くなってしまう場合や、直動ダンパーのロッドが邪魔にならない使い方の場合にも適しています。

回転ダンパーと直動ダンパーの違い まとめ

直動ダンパーは直線的な動作をする製品に使用する場合が多いですが、スペースや動きに制限がある場合は、回転ダンパーを使用することも出来ます。TOKでは回転ダンパーのみ提供しておりますが、回転ダンパーを直線方向に使用する使い方についてはこちらの記事をご覧ください。

TOKでは回転ダンパーのことを「ロータリーダンパー」と称しておりますが、ロータリーダンパーのラインナップはこちらからご覧いただけます

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