樹脂製では不安があり、ダイカスト製のロータリーダンパーを選んだけれど、取り付けようとしたら使用角度に制限があって採用を見送ったことはありませんか?
これまでのTOKのダイカスト製ロータリーダンパーの最大使用角度は120°で、それ以上大きく開く蓋には使用することが出来ませんでしたが、TD159をリリースしたことにより、使用角度280°まで適用することが出来るようになりました。
今回は、TD159リリースまでの背景と、使用角度の大きい亜鉛ダイカスト製ロータリーダンパーとしてTD159をご紹介いたします。
TD159リリースの背景
TD159は、亜鉛ダイカスト製ロータリーダンパーの許容開閉角度を広げるニーズから生まれました。これまでの有限角タイプロータリーダンパーの主な用途は、使用角度が110°のピアノやトイレの蓋であった為、従来のロータリーダンパーが持つ許容開閉角度120°で要件を満たしていましたが、新たなニーズとして、使用角度240°のご要望を頂いたことから従来品からのマイナーチェンジとしてTD159の開発に至りました。基本的にロータリーダンパーは上から水平に閉じる蓋に搭載され、蓋の自重を利用して緩やかに閉まるようにすることが多いのですが、スウィングドア(横開きの扉)のような広い開閉角度の扉において、蓋の自重が利用出来ない代わりにばねの力を利用するので、ばねの勢いをロータリーダンパーで緩衝させるために、TD159が最適と考えました。
TD159の強み
新製品のTD159は、以下の特徴があります。
・使用角度280°の有限角タイプ
・亜鉛ダイカストを使用した高剛性仕様
・トルク0.7N・m(当社従来品比75%アップ)
・ダンピング力の応答性向上(当社比)
・選択肢の幅が広い
・使用角度280°の有限角タイプ
従来のダイカスト製ロータリーダンパーで培った設計をベースとして内部設計を改良し、使用角度を従来の110°から280°に拡大しました。使用角度拡大についての詳しい情報はTD154と同様の為、こちらからご覧ください。
・亜鉛ダイカストを使用した高剛性仕様
樹脂と比べて亜鉛ダイカストは剛性が高い為、外からの衝撃や、力による変形を防ぐことができ、製品自体の寿命向上を助けています。
・トルク0.7N・m(当社従来品比75%アップ)
最大トルクが当社従来品のTD154よりも75%アップしました。しかしながら、これ以上TD159のトルクを上げることは構造上難しい為、高トルクをご希望される場合は一度ご相談ください。
・ダンピング力の応答性向上
応答性とは、蓋を放してからダンパー効果を発揮するまでの角度の差で比較します。
蓋を開けるとき、低い位置で放してしまった場合に、応答性が低いロータリーダンパーでは、ダンパーが効かずすぐバタンと閉まってしまいますが、応答性が良ければ蓋を開ける位置が低くてもダンパー効果を発揮できます。
TOKでは定量的に応答性の仕様を定めていませんが、内部の流路設計を変えたことによって、当社比で応答性が改善されました。
・選択肢の幅が広い
通常品の他に、アタッチメント付きや、クロメート処理(防錆処理)加工の有無を選択できます。
取付場所に合わせてアタッチメント付きのものを選んだり、トイレなどの水回りで使用したい場合はクロメート処理したタイプを選んだりと、選択肢の幅が広がりました。
使用角度が大きい亜鉛ダイカスト製ロータリーダンパー|TD159のご紹介 まとめ
TD159の詳しい仕様につきましては、こちらからご覧ください。
TD159が製品ラインナップに加わったことによって、使用角度の広い有限角ロータリーダンパーの選択肢が増えました。TOKは常にお客様のご要望にお応えして製品開発を行っております。新しい製品へのご要望がありましたら、こちらの問い合わせフォームからご連絡下さい。
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